寺社探訪

寺社探訪とコラム

「田無神社 例大祭に行く」

以前訪れた際に田無神社の魅力に惹かれ、いつか何かの行事を見に行きたいと思っていました。運良く例大祭の日に仕事が休みになったので、田無神社に行って参りました。午前中降っていた雨が、午後には上がりました。

田無神社は「開かれた神社」というスローガンを掲げていて、地域の人々のための神社というイメージです。さぞ駅前はお祭り一色になっているだろうと思っていたら、そうでもありませんでした。前回訪問した池上の印象が強すぎたようです。それでも商店街に例大祭の垂れ幕が掲げてあり、駅前ロータリーに紅白幕のテントが1基建っていました。

田無神社の例大祭は土曜日が宵宮で、日曜日が本宮です。私が神社に到着したのは日曜日の夕方15時半過ぎです。

宵宮では16時15分から社殿にて宵宮祭が行われました。18時頃に田無駅前から田無神社へ万灯神輿と女神輿が渡御したとのことです。舞殿では極真空手の演舞やカラオケ大会、お囃子や和太鼓の演奏が行われました。日曜日の本宮では、10時から社殿で例大祭が行われました。お昼前から夕方にかけて、本社神輿が田無駅周辺の町に渡御しました。

私が到着したのはその後あたりです。田無神社は細長い境内なので、参道の両側に露店が並んでいて、更に参道の中央をロープで仕切っていました。この後、参道の中央をお神輿が渡るそうで、それが始まると見物人はしばらく移動できなくなるとのことでした。

始まるまでどのくらいかはわかりませんが、なるべく社殿の方へ行こうと進みました。どこが良いポジションかわかりませんが、神輿と大太鼓が見える場所で見物することにしました。

16時前から神職さんが社殿の中に集まって、幅1.5m以上はある白い布を棒を使って四角に囲うように張って、クルクルと回るという儀式を行っていました。どういう意味があるのか、とても興味深いです。儀式が終わると、紫色の揃いの法被を着た総代さんや議員バッチを付けた方々が社殿に上がって、外を向いて座りました。これから神輿が社殿前を出発し、神社入口の鳥居辺りまで参道を渡って、そこでUターンして社殿前に戻る、というのを2回繰り返すそうです。

担ぎ手の方々が集まってきました。仕切り役の方々が段取りを確認して忙しそうにしていたり、若手の方々は既にアドレナリンが出ていたり、期待が圧縮されたような空気が周囲に漂います。見物人はしばらくの間参道を横切れなくなります。私のいた位置ですと、身動き取れない状態です。

拍子木を持った方の音頭で、皆で三拍子の手を叩き、一気に神輿を担ぎ上げます。このあたりは、力技で勇壮な感じです。威勢の良い掛け声とともに神輿が揺れます。沿道では手拍子をする方よりも撮影をする方の方が多いです。

神輿に付いた鈴がシャンシャンと鳴るほどに激しく揺らしながら進むので、鳳凰の尻尾が取れるのではと心配になります。その後に太鼓が続いて眼の前までやってきました。太鼓はここで止まって待機のようです。

太鼓の上に人が乗って、弓張提灯を下げて太鼓のリズムを取ります。「そーれいっ」と大きな声をかけて提灯を引き上げると、叩き手が太鼓を叩きます。これを神輿が戻ってくるまで続けます。叩き手は、年配者1名+若者2名がそれぞれ太鼓の両側に付いて、交代で叩いていました。皮の手袋をつけていないと。太鼓の面で擦って怪我しそうです。聞いていると、人によって叩き方が上手な人とまだ慣れていない人がいます。バチンと大きな音が鳴る人とボスッと篭もった音になってしまう人がいました。コツがあるんですね。

大きな音で上空に花火が上がりました。先日、知人が府中の大國魂神社の氏子地域の太鼓連に入ったと聞きました。人手不足でなり手が少ないのだそうです。ここ田無神社でも同じようで、叩き手さんたちは交代で頑張っていましたが、流石にバテバテになっていて、周囲の方々から「頑張れーっ」と声がかかっていました。

神職さんが榊を振って神輿の通路をお祓いし、その後を神輿が帰ってきました。手拍子を合わせて迎えてくださいとアナウンスがありましたが、やはり撮影する方の方が多いです。

神輿が戻ってきたら皆さんで声を合わせて「一楽萬開」とご唱和くださいとのことでしたが、これはハードルが高かったようです。むにゃむにゃという感じ。田無神社には五龍伝説があって、龍神様から最初の楽を授かると、1つの楽が次の楽を呼び、次々に楽が集まり、萬の道が開ける、という意味です。

封鎖が解除されて。参道を横切れるようになったので、反対側に移動しました。袴を履いた大柄な方がウロウロしていて、後で調べてみると、この後舞殿で大道芸を披露する芸人さんでした。更に境内の奥の方では猿回しをしていました。田無神社の社殿の彫刻は非常に細かくて美しいので、訪問された方にはそのあたりにも注目していただきたいです。

神輿の向きを変えて2回目の渡御の準備をします。なぜ同じことを2回するのかは、私には謎のままです。2回目の渡御が済むと、社殿で神事が営まれます。

神輿渡御の間、舞殿では地元のお囃子連の方々が演奏されていました。この後行われる太鼓の演奏の方が隣で控えていました。大道芸など催しが続きます。神社のお祭の神輿渡御は荒々しいオラオラ系の喧嘩腰で行うこともよく見かけますが、初めて訪れた田無神社の例大祭は、思った通りのアットホームな雰囲気で行われていました。

 

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