阿伎留神社 目次
名称・旧社格
阿伎留神社と称します。通称では畔切神社とか秋留神社とか書き方があるそうです。旧社格は郷社です。
創建
不詳
御祭神
大物主神(おおものぬしのかみ)
建夷鳥神(たけひなとりのかみ)
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
みどころ
境内には小さなお社がたくさん置かれています。歴史を感じる神社で、パワースポットとしても有名です。
アクセス
東京都あきる野市五日市1081
JR五日市線「武蔵五日市」徒歩15分
探訪レポート
住宅街の中に入口があります。近所の子どもたちの遊ぶ声が聞こえます。創建は不詳ですが、この地を開拓した人々が祀った神社だというのが、畔切(あきる)という名称から伺えるとのこと。元慶8年(884年)に神階を授かった文献が残されています。延長5年(927年)の延喜式神名帳では、式内社として記され、多摩八座の1つとされています。
歴史の中で様々な神様を合祀してきたと思われます。境内にはたくさんのお社があります。こちらは占いの神様の櫛真智命を祀っている占方神社です。
参道を進み、社殿に差し掛かる手前に手水舎があります。
社殿は屋根が少し変わった形をしています。平将門を討ち取った藤原秀郷が天慶3年(940年)に大原野明神(京春日)を勧請したので、春日明神と呼ばれていたそうです。また、当地の地名を松原と呼んだので、松原大明神とか、松原さまと呼ばれていたそうです。御祭神の中では味耜高彦根神が珍しいですが、日本神話に登場する農耕の神様です。
社殿の横に神輿庫があります。阿伎留神社の印象は、とにかくお祭りが凄いらしいというものです。五日市というか、あきる野市最大のイベントの1つとされています。9月末に3日間に渡って行われます。中央辺りに大きな宮神輿が保管されていました。
社殿の左側には祓戸神社がありました。大麻を振って自分でお祓いしてくださいと書かれていましたが、肝心の大麻がありませんでした。
そして、児童公園もあります。写真では誰も遊んでいませんが、この後で地元の子どもたちが遊びにやってきました。私は静かにお参りしたいタイプですが、神社+子どもの声はセットでひとつの正しき神社という感じがします。
赤い鳥居は稲荷神社ですね。正一位ののぼり旗がありますので、伏見稲荷大社から勧請した稲荷社ということです。
初宮参りののぼり旗がたくさん奉納されています。こちらは菅原神社、つまり天神様です。
こちらはいくつかの神社が祀られているお社ですが、ちょっと無惨な感じになっています。
こちらは何なのでしょうか。柵で囲われた四角い穴の底に屋根状のものが見えます。場所的には本殿の裏あたり。謎でした。
大鳥神社と納札所です。大鳥神社には知恵の神様である思兼神が祀られています。大鳥神社といえば日本武尊命をお祀りしているイメージですか、いろんな歴史があるのでしょう。
神楽殿が凄く厳かに見えるというか、格好良いですよね。縦に広いからでしょうか。ここで行われる舞を見てみたいと思いました。
延喜式神名帳の式内社で、秋川という大きな川沿いに位置することを思うと、記録以上に長い歴史を持つのかなと思います。水田の畔を切るという言葉が由来なら、弥生時代とか古墳時代にはここに信仰があったとしても不思議はない。稲城市の式内社の穴澤天神社が紀元前423年の創建、多摩市の式内社の小野神社が紀元前531年の創建と伝えられています。阿伎留神社はどうなのでしょうか。さすがに痕跡はないでしょうけど、想像を膨らませるのがロマンです。
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