御田八幡神社 目次
名称・旧社格
創建
和銅2年(709年)、東国鎮守の神として祀られたのが創建とされています。
御祭神
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
武内宿禰命(たけうちすくねのみこと)
みどころ
1300年の歴史を誇る古刹です。あまり人が多くないので、神楽殿前のベンチに腰掛けてゆっくり時間を過ごせます。
アクセス
東京都港区三田3-7-16
JR山手線「田町」徒歩13分
探訪レポート
大通りに面して、少し凹んたところに鳥居が立ち、そこから階段を上がるという立地。同じ港区の愛宕神社によく似ています。訪問時の御田八幡神社には人が皆無でしたので、雰囲気は違いますがよく似ています。
階段を上がりきると、手水舎があります。御田八幡神社は、709年創建という古社です。創建の地は少し離れた場所で、二度遷座をして現在の地に鎮座しています。延喜式神名帳に「武蔵国荏原郡 稗田神社」という神社が列せられていますが、御田八幡神社はこの稗田神社の論社となっています。延喜式神名帳は延長5年(927年)に纏められた、国が管理する官社の一覧です。ここに記載されているということは、その神社が長い歴史を遡っても国家の重要な神社であったことの証明となります。論社というのは、延喜式神名帳に記載の神社の候補が複数あるということです。
社殿の後ろには亀塚公園になっていて、緑豊かな斜面に境内がある感じです。八幡神社なのでご祭神は八幡神=応神天皇=誉田別尊なのですが、八幡神は応神天皇と神功皇后や仲哀天皇などの一族をご祭神とするのですが、御田八幡神社では天児屋根命と武内宿禰を祀っています。武内宿禰は応神天皇に仕えた忠臣ですが、天児屋根命はおそらく春日神社を合祀した歴史があるのかなと思われます。
神楽殿です。例祭は8月15日なのですが、御田八幡神社では「釜鳴神事」という珍しい行事を行っています。宮司が竈に薪をくべ、火を入れて水の入った釜を載せます。そして釜に甑(こしき)と蒸篭(せいろ)を載せます。宮司が大祓詞を奏上し、しばらくすると釜が音を立てます。この鳴り方によって農作物の吉凶を占うという神事ですが、現在は周囲に田畑もないので、景気の動向を占うそうです。この時の湯は参加者に振舞われ、この湯を飲むと延命・長寿の効果があるそうです。
社殿の左側に境内社があります。二社横並びになっています。右が御嶽神社です。左は五光稲荷神社となっています。
さらに奥に行くと、扁額が割れて判読できませんが○○稲荷大明神と書かれています。プラス方面にもマイナス方面にも、恐ろしいパワーを秘めているように見えますね。
この付近は企業も多いので、企業で祈願することも多いのではないでしょうか。高台にある境内にはちょうどゆっくりすごせるベンチがあります。
登りとは別の階段を下りてみました。現在は第一京浜が通っていますが、江戸時代はこの道が東海道でした。そして東海道の向こう側はすぐ海でした。品川宿の少し手前になりますので、斜面の上から眺める道と海が美しかったことでしょう。
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