三年に1度なら我慢しなさいよ、と自分に言い聞かせますが、嫌なものは嫌です。とにかく毎回痛すぎて大嫌いになりました。ある日の病院内の施設で看護師さんから大腸カメラ検査の説明を受けました。検査は2週間後の午後からです。午前中に自宅で下剤を飲んで腸内をキレイにしなければなりません。下剤をもらって帰宅します。
以前まではモビプレップという薬だったのですが、今回はサルプレップという薬を使うそうです。モビプレップとサルプレップの差は、微妙な感じです。モビプレップは薬2リットル+水1リットルを飲み、サルプレップは薬1リットル+水2リットル飲むことになります。合計の飲量は同じでも、薬の飲量が半分なので楽でしょ? ということらしい。それに、腸内が見やすく検査がしやすいという、医師側のメリットもあるそうです。
用法としては薬120ml飲んで、間隔空けて水250ml飲んで、間隔空けて薬120ml飲んで⋯⋯を、薬1リットル、水2リットルになるまで繰り返します。病院から言われた20分間隔でやると2時間40分で飲み終わります。情報によると30分感覚でやるのが正しい用法なのかなと思います。
早起きして、薬と水を並べました。最初のひと口を飲んだ時、これはヤバいと思いました。とにかく、マズい。モブピレップに比べて味が濃くて、すんなりのどを通らないのです。ゆっくり飲むように書かれていますが、こんなマズいのゆっくりなんて飲めません。途中で止めたらアウト。次が喉を通りません。あらかじめ情報にあった「冷やしてストローで飲めばマシ」という作戦で、なんとか押し進めました。あと、20分間隔だと、お腹が苦しくて飲みづらかったです。

3回飲んだあたりから、効果が現れ始めました。効果はモブピレップよりあるような気がします。モブピレップの時は屈伸運動したり歩き回ったりしましたが、サルプレップは座っているだけで効果が現れました。とにかくマズくて飲みづらいので、早く終わりたい一心です。胃カメラ検査中も感じましたが、嫌なことでもやらなくてはならず、それに耐えるのみという状況は、自分が健康体ではなく病気を抱える存在なのだということを思い知らされます。

さて、今日の苦しみの前半戦を終えて、病院へ向かいます。1時間ほどかかりますので、途中で漏らさないようにしなくてはなりません。一応替えのズボンと下着を持って家を出ましたが、こういう粗相は何より精神的に大ダメージを食らいます。実際、階段を上がっている姿勢で咳をしたとき、スプラッシュしてしまいそうで危なかったです。
十数年前に市の健診で引っかかり、大腸ポリープが見つかって1日入院して切除したのですが、思えばそれが人生初入院でした。それ以来大腸カメラは何度かしていますが、毎回激痛でもがき苦しんだ記憶しかありません。鎮静剤で眠っている間に終わると言われても、途中で痛くて目が覚めてしまう有様でした。前回は覚醒下で検査しましたが、やはり激痛で大騒ぎしてしまいました。今回も覚悟している以上に痛いに違いないと覚悟して、あの薄暗い内視鏡検査室に向かいます。

ちなみにどんな格好で検査を受けるのかお伝えしますと、私の通っている病院ではお尻の部分が空いたブカブカの紙パンツを履いて、ガウンタイプの検査着を着て行います。検査してくれる技師または先生の方へ背を向けて横になり、体を少しくの字に曲げます。内視鏡が入ってきたら、仰向けになって足を組みます。内視鏡が腸の曲がり角を通過する時に、グイグイ押されて激痛になるんだと思います。覚醒下なので、前回は歯を食いしばって呻き、足をバタバタさせたり、途中で休憩挟んだりして、何とか検査を終えた感じでした。
結論から言うと、今回は全く激痛に襲われることなく検査が終わりました。ちょうど足元にモニターがあり、自分の腸内の映像を見ながら検査を受ける余裕がありました。先生から「はい、終わりです。お疲れ様でした」と言われ、「嘘でしょ?」と思わず言いそうになってしまいました。
先生が去った後、看護師さんにこれまでの大腸カメラ検査は毎回激痛で、鎮静剤で眠っても目が覚めるほどだったのに、今回は手品のように痛くなかった。と伝えると、技術の差だと言っていました。今回の先生は教授の次に偉い方で、卓越した技術があるとのこと。「毎回激痛だとトラウマになって、検査を受けたくなくなってしまいますからねぇ⋯⋯。じゃあ、いつ激痛が来るかってずっと身構えてたんですね?」と言われましたが、まさにそれで、身構えてたら終わってました。

検査を終えると、ベッドが並ぶ部屋に入り、30分ほど横になって休んで終了です。早起きしているので眠っても良いと言われましたが、眠れと言われて眠れるなら苦労しません。いつも睡眠不足だった私は、かつて都立病院でこの安息タイムに爆睡したことがあって、「いつまで寝てるんですか? 寝に来たんじゃないんですから」と、怒られたことがあります。
大腸カメラ検査は大嫌いでしたが、今回のような痛くない検査なら毎週でも受けられます。スーパードクターのおかげで、トラウマがひとつ消え去りました。
(※ 写真はイメージのためのフリー素材です)
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