寺社探訪

寺社探訪とコラム

「東日本大震災から12年」

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今年は東日本大震災から12年経つので、仏教的には亡くなられた方々の13回忌になります。高野山真言宗の管長さんが岩手県陸前高田市で法要を行ったことがニュースになっていました。高野山真言宗では、総本山の高野山金剛峯寺と高輪の東京別院南三陸町の復興祈念公園を結ぶオンライン法要も行っており、この13回忌に宗派をあげて取り組んでいました。他にも増上寺築地本願寺など、多くの宗派や寺院で法要などの追悼行事が行われていました。

 

さて、私自身が震災の瞬間に何をしていたかについては、あまり大きな声で言えるものでもないのです。その日は仕事がお休みだったので、オンラインゲームをしていました。ギルドの仲間たち、と言っても顔も名前も年齢も所在地も知らない方々と、架空世界の平和を守るべく力を合わせて戦っていました。地震震源地は三陸沖でしたが、東京でも震度4とか5とか、とにかくこれまでの人生で経験した最大の地震で、命の危機を感じました。当然ゲームどころではなくなるのですが、こういう時はむしろ話し相手がほしいので、チャットで仲間と会話をしていました。しかし、そんな不適当な状態は長く続かず、サーバーがダウンしてゲームは強制終了になりました。

 

それからは、人の無力さというか、文明の脆さというか、厳重であるはずの原発ですら想定の範囲をこの程度で超えてしまうのかと思いました。この程度というと不謹慎ですが、この地震は日本が経験したことのない規模だったとはいえ、それは想定すらできなかったのか、なぜ想定していなかったのか、想定していればメルトダウンを防げたのか、ということを検証しないと、もう一度同等の震災が発生したら、同等の被害を受けてしまいます。そして、同等の震災が発生することは、近い未来として想定されているのです。ロシア・ウクライナ戦争でエネルギー価格が高騰する中、原発の再稼働が加速度的に進むと思われます。私個人は、先端技術は、たとえそれがパンドラの箱だったとしても、開発して進化させるべきと思っています。事故だらけの「もんじゅ」も、開発したら良いと思っています。もちろん大地震を想定した防備は必要です。

 

今年の3月11日は仕事でとある寺院にいました。法要が終わってお客様を送り出すと、役所の放送が流れてきました。時計を見ると14時45分です。放送の内容は全てを聞き取れませんでしたが、多くの犠牲があった震災から12年、亡くなられた多くの方々の冥福を祈って黙祷しましょうという内容でした。ピーンという時報が鳴って、その場にいたスタッフの皆さんと黙祷しました。日本と同じく地震大国となっているトルコで、大きな災害が発生しています。地球のプレートは人の手で変えたりできないので、日本とトルコにしかできない経験の蓄積を共有して、支え合っていけたら良いと思います。

 

震災当時は毎日東京電力の会見を見て、疑問点を調べたりしている間に、他人に講義できるくらい原発に詳しくなってしまいました。そういう人が社会に溢れていたと思います。それから12年経って、今や風化させないためのイベントが行われるほど、被災地以外に暮らす人々の生活に、震災の影は薄くなっていると思われます。今回は13回忌ということで、また1つの区切りとなります。あの頃に調べまくって得た知識はどこかへ消失してしまいましたが、あの災難の中で日本人が見せた国民性は世界に誇れるもので、失いたくないと思います。

 

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