寺社探訪

寺社探訪とコラム

「花見に行く」

花見というのは、神事でもなく仏教行事でもありませんが、桜の美しい季節に訪れたので、少しレポートしたいと思います。そもそもは、全く別の用事で出かけましたが、ついでに港区までやって来たので、更についでに増上寺に行ってまいりました。

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増上寺では、毎年この時期に行われる法然上人の忌日法要である「御忌」のための準備が行われていました。今年も4月4日~7日にかけて、様々な法要が行われます。浄土宗では令和6年に開宗850年を迎えるにあたり、様々な慶讃事業を行っていますが、そのひとつとして、増上寺の大殿の屋根瓦の総吹き替えという事業を行っていました。クラウド・ファウンディングを行ったことでも話題になりました。工事の間は大殿を大きな囲いが覆っていて、このブログで昨年訪問したときも、大殿は工事中でした。確か、去年の11月頃に完成していたはずですが、訪れるのが春になってしまいました。

流石にきれいですね。そして大きいです。境内は桜を愛でる方々で賑わっていましたが、お隣の芝公園の方がお花見では有名ですね。私も芝公園でお茶を飲みながら、和菓子を食べて過ごしていました。

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近頃は花見も様相がだいぶ変わってきていますが、今回はUber eatsの配達員が花見客の間を縫ってデリバリーしている姿を見かけました。最近は会社の行事で花見とかは、なかなか行われないんでしょうかね? そういうのに強制的に参加させる雰囲気だけでパワハラ認定されそうです。私がサラリーマンだった数十年前は、若手社員は場所取りをしたり、食べ物飲み物を準備して運んだり、取引先のお客様を駅から車でピストン輸送したり、花見という名の仕事でした。そのような昭和の風物詩のような人は全く見かけませんが、コロナの影響もあるからか、家族連れが多いように思えます。また、便利なアウトドアグッズが世に溢れていますので、花見の楽しみ方も一新したことでしょう。

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花見は平安時代あたりから春の行事として行われていたようです。おそらく最初は貴族のイベントで、江戸時代あたりになると庶民の楽しみになっていたのではないでしょうか。ずらーっと並んだ桜並木や、一面を覆う桜の大群としての美しさも好きですが、私はいわゆる名木と呼ばれているような、一本の特別な桜の木が好きです。そのような桜は樹齢の高い大木で、添え木に支えられてなんとか存在しているというような感じなのですが、そんな老木が秘めた実力を一気に発揮するように咲き誇る姿が、感動を呼び起こすというか、深い畏敬の念を感じます。

 

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